イーサリアムのEIP-7702、バイナンス被害拡大に関与か
2026.10.30 11:26
イーサリアム(ETH)のEIP-7702アップグレードは、バイナンス(Binance)の63億ドル(約9,450億円)規模のハッキング被害の直接的な原因ではないものの、攻撃者による資産流出の手順を簡素化し、セキュリティチェックの回避に使われた可能性があると、コインテレグラフ(Cointelegraph)が報じた。
ブロックエイド(Blockaid)の共同創業者兼最高経営責任者(CEO)であるイド・ベンナタン氏はインタビューで、EIP-7702がなくても攻撃自体は可能だったが、この機能が複数の取引を一括実行する手段になった可能性があると説明した。
EIP-7702は、2025年5月にイーサリアムのペクトラ(Pectra)アップグレードとともに導入された。通常のウォレットでもスマートコントラクト機能を活用できるようにし、取引のバンドル実行やガス代の肩代わりなどを可能にする。一方で、導入直後からセキュリティ上の懸念も指摘されていた。
2025年5月にはウィンターミュート(Wintermute)が、初期のEIP-7702委任事例の大半が、侵害されたウォレットの資産を自動的に流出させるよう設計された悪質なコントラクトに関連していると指摘した経緯がある。同年9月には、ワールド・リバティ・ファイナンシャル(WLFI)トークン保有者も、悪意あるEIP-7702委任に関連した被害を報告していた。
今回のバイナンス攻撃では、取引署名システムの侵害が主因だった可能性も浮上している。バイナンスは初期調査で、エンジニアのノートPCがハッキングされた可能性を確認したのに続き、追加の侵害経路も見つかったと明らかにした。
ベンナタン氏は、攻撃者が開発者のコンピューターを通じてバイナンスのウォレット署名インフラにアクセスし、ホットウォレット取引を承認する署名システムに悪意ある取引を提示した可能性があると説明した。
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